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— 第5回、バトルロイヤル・オルビスを開始いたします。 —

魔法使いが唱えたのは殺し合い。
亡霊の名を持つキャラクター達を戦わせる。
目の前で誰かが斃れても、その手を再び汚してしまっても、
ただ一人勝ち残るまで。


◆バトルロイヤル・オルビス

敵は7人。
勝者1人が残るまで続けられる戦い。
敗者は一切を失って消滅する。勝者は一切を持って復活する。

仮想現実観戦アトラクション。
パーク内を精密に写し取った仮想空間でキャラクターがバトルロイヤルを行う。
園内に設置された特殊な装置により、
客には拡張現実としてその場で戦闘が行われているかのように映る。

・戦闘時間は10時から20時まで。
・受けたダメージはそのまま次の日に持ち越される。
・観客による人気投票で戦闘力ボーナスが入る。
・仮想空間内は破壊されても翌日には修復される。
・様子は随時サイトにて中継、配信される。
・開催毎にキャラクターは変更される。

キャラクター、映写システム、その他全て管理局によって運営されている。
技術者である局長自ら遊園地に企画を持ち込み実現。
単独の運営という異例の体制を取っているが、
局長曰く円滑な運営と機密保持の観点とのこと。
大体の現場管理はロボットで行われている。

局長たった一人で全てを管理していたが、
今回漸く新人局員を迎え入れて開催に臨む。


◆レムレース

在りし日に遺してしまったものがある。
自らの手を再び汚すことになっても、勝ち取れるのならば。

オルビスに登場するキャラクター。

それは死者の霊を意味する言葉であり、
死者である彼らは失った過去を求めて戦う…という設定。
開催毎にキャラクターは全員新しく入れ替えられる。
魔法を扱う者、武器を巧みに操る者、身体能力に優れている者、フィクションやお伽噺に出てくるような設定と能力の彼ら。
まるで実在しているかのような精密な会話レスポンスと行動パターンから
彼らはただのAI、ただのキャラクターではないのでは、という噂がある。


◆アゲル・コクレア

ようこそ、夢が螺旋のように渦巻く世界へ。
ここは現と虚が交わる場所。

日本の地方開発都市に建設された遊園地。
交通の便は良く、首都圏から早くて2〜3時間ほどで到着する。
園長は無類の新しいものとラブコメドラマ好き。